2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗がん活性アルカロイド・ハオーアミン類の新規合成法の開発と絶対立体化学の決定
Project/Area Number |
19790004
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 健士 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 助教 (60400264)
|
Keywords | 有機化学 / 生理活性 / 薬学 |
Research Abstract |
Haouamine類の合成において中核を担うと考えられるindeno-tetrahydropyridine骨格の効率的構築法の開発と、3-aza-[7]-paracyclophane骨格の効果的構築法の開発に重点を置き研究を行った。 Indeno-tetrahydropyridine骨格の構築については、計画通りβ-ラクタムの構造的特性を活用した方法論に基づいた検討を行った。文献既知のβ-ラクタムより芳香環の導入を順次行った後、Friedel-Crafts型の環化反応を用いてインデンーβ-ラクタム縮環部を高収率で単-の成績体を得ることに成功し、目的とするIndeno-tetrahydropyridine骨格合成の終盤までたどり着くことができた。この検討の途上、本化合物群特有の性質によりN-アリール保護基の脱保護に困難を強いられたが、既存の方法に改良を加えることで満足すべき収率で脱保護体を得られることを見いだしている。これらの詳細については、第46回日本薬学会東北支部大会及び薬学会第128年会にて口頭発表を行った。 また3-aza-[7]-paracyclophane構造の構築に関しては、大環状ラクトンを鋳型としパラジウム触媒を用いたHeck型反応によるビアリール構造の構築を目指し合成を進め、反応条件の精査を行った。それと並行してニッケル触媒によるジエンーインの環化付加反応も行った。現在のところ、いずれにおいても良好な結果は得られておらず、引き続き検討を要することが分かった。
|
Research Products
(2 results)