2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790032
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村田 克美 Kyoto University, 薬学研究科, 助教 (80372556)
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Keywords | 計算化学 / 創薬 / 生物物理 |
Research Abstract |
本年度は、初年度で得られたリガンドの基本骨格をもとに、平成20年度は、drug-likeなリガンドを生成することを目的とした。まず、既知の医薬品ライブラリー中の化合物をフラグメント化したフラグメントライブラリーを作成し、これと対応する溶媒双極子場のパターンとの"フラグメントー溶媒双極子場マップ"を作成した。そして実際のタンパク質に対して計算した活性部位内の溶媒双極子場を適当な大きさに分割し、これをあらかじめ作っておいた"フラグメント-溶媒双極子場マップ"を参照して、フラグメントに置き換え、初年度で得られたリガンドの基本骨格と重ね合わせ、重複する部分を上手く削除することで、リガンドを作成する機能をプログラムに組み込んだ。このプログラムを用いて生成されたリガンドが、相補性が良い形状を持ち、且つdrug-likeであるかどうかの検証を、初年度と同様に4種類のタンパク質、FKBP、p38(キナーゼ)、ER(核内受容体)、FXa(プロテアーゼ)に対して行った。その結果、これらのタンパク質の既知リガンドと同様の結合様式を持ち、タンパク質と相補性が良い形状の化合物を得ることに成功した。また、これらの化合物に対してopeneye社のfilterモジュールを用いてdrug-likeか否かを検証したところ、druglikeな化合物と判断されるものが数種類確認された。
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