2007 Fiscal Year Annual Research Report
RPEL/Phactrバリアントの機能解析:細胞形態と核内情報の関わり
Project/Area Number |
19790052
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
田渕 明子 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 准教授 (40303234)
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Keywords | serum response factor / megakaryoblastic leukemia / Phactr / siRNA / transcription factor / 大脳皮質ニューロン |
Research Abstract |
神経突起やシナプスの形態変化には、神経回路網構築や再編成に不可欠な記憶学習の基盤である。これまで、神経形態変化に関わる分子群の機能解析がなされてきたが、その多くがアクチン等の細胞骨格タンパク質と相互作用するという共通の性質を有している。 申請者らは、アクチン結合モチーフRPELを有する分子群(RPELファミリー)に注目している。これまで申請者らは、RPELファミリーメンバーであり、かつ転写因子serum response factor(SRF)の活性化因子であるmegakaryoblastic leukemia(MKL)の機能について解析を行った。その結果、大脳皮質ニューロンの樹状突起形態変化に重要な役割を担っていることが明らかとなった。本研究では、RPELファミリーのうち、これまで神経系における役割がほとんど解析されていないPhactrファミリーの機能解析に取組んでいる。本年度は、脳特異的に発現が認められるPhactr3のラットおよびマウスオーソログのクローニングを行った。そして、HAタグ付き発現ベクターにサブクローニングを行った。また、NIH3T3細胞に、HAタグ付きPhactr3を発現させるとフィロポディア様突起を形成する等の形態変化が起きることが明らかとなった。またpreliminary dataとして、同発現ベクターは、SRFの転写活性を若干上昇させることが示唆された。今後は、大脳皮質ニューロンにおける突起形態制御や転写制御への関わりを検討する予定である。
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