2007 Fiscal Year Annual Research Report
レプチン抵抗性によるメタボリックシンドロームの病態解明〜小胞体ストレスの関与〜
Project/Area Number |
19790059
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
細井 徹 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (40379889)
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Keywords | レプチン / 小胞体ストレス / ホモシステイン / 肥満 / アデノシ |
Research Abstract |
肥満は糖尿病、高脂血症、高血圧、動脈硬化症といった生活習慣病すなわちメタボリツクシンドロームの主要な危険因子であり、肥満の発症・進展機構の解明と有力な治療法の開発は臨床医学の見地からもきわめて重要かつ急務の課題である。 レプチン抵抗性改善薬は、肥満及びそれにともなう生活習慣病の治療に有効であると考えられ、現在世界の様々な研究機関で勢力的に研究が行われている。しかしながら、レプチン抵抗性を標的とした有効な治療薬はいまだほとんど見いだされていない。そこで私達は、小胞体ストレスという点に着目し、レプチン抵抗性の原因を明らかにし、有効な薬物の探索を行っている。 レプチンによるSTAT3および各種シグナル伝達系の活性化および遺伝子誘導に対する小胞体ストレスの影響について検討を行った結果、小胞体ストレスがレプチン抵抗性を誘発している可能性を示唆するデータを得た。さらに、細胞内の活性化メチルサイクルにおいて生成されるホモシステインが小胞体ストレスを誘発し、レプチン抵抗性を惹起する可能性がin vivo実験系において示された。さらに、アデノシンもレプチンシグナルを抑制することが明らかとなり、さらにアデノシンとホモシステインが相乗的にレプチンシグナルを抑制することが示唆された。このようなデータの結果を踏まえ、最終年度となる来年度は、小胞体ストレスによるレプチン抵抗性のより詳細な分子メカニズムを明らかにする予定である。
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Research Products
(4 results)