2008 Fiscal Year Annual Research Report
抑制性シグナル伝達を司る小胞型γーアミノ酪酸トランスポーターの構造と機能解析
Project/Area Number |
19790077
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Research Institution | Hokuriku University |
Principal Investigator |
室山 明子 Hokuriku University, 薬学部, 助教 (00434473)
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Keywords | 小胞型γ-アミノ酪酸トランスポーター / VIAAT / GABA |
Research Abstract |
小胞型γ-アミノ酪酸トランスポーター(vesicular inhibitoly amino acid transporter, VIAAT)はシナプス小胞に存在するGABAの能動輸送タンパクであり、GABAシグナルの出力に本質的に重要である。しかしながら、VIAAT分子自体の構造やGABAの輸送機構に関する研究はほとんど進んでいない。VIAATの構造と機能がいまだに不明なのはインビトロの機能測定系が確立されていないためである。私は以前所属していた研究室において昆虫細胞を用いた高発現系から得られる精製VIAATと精製FoFl-ArPaseをリボソームに再構成することでできる高感度なVIAAT活性測定系の構築に成功した。本研究では、1. この再構成系を用いVIAATの構造と機能を分子レベルで明らかにすること、2. 私が以前見出した、ラ氏島におけるVIAAT様タンパクを同定し、局在を明らかにすることを目的とする。 1. VIAAT膜貫通領域(TM)において種の間で保存された電荷を持つアミノ酸に注目し、部位特異的変異導入法により変異体E213A及びK351Aを作製し、GABAおよびグリシンの輸送活性を測定した。変異体E213AにおいてArPに依存したGABAの輸送はほぼ完全に阻害された。一方、変異体K351AにおけるGABAの輸送活1生はワイルドタイプに比べ約80%であった。これはグリシンの輸送においても同様であった。したがって、TM2にある213番目のグルタミン酸はVIAArの輸送活性に必須であることが明らかになった。2.ラ氏島より作製した遺伝子ライブラリーを用い、新規VIAATをクローニングした。その結果、3つのクローンが得られ、現在解析中である。
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Research Products
(6 results)