2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790083
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
梅原 崇史 The Institute of Physical and Chemical Research, タンパク質基盤研究グループ, 上級研究員 (20415095)
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Keywords | 染色体 / クロマチン / ヒストン / 構造解析 |
Research Abstract |
本研究では、染色体・クロマチン構造の制御に関わるヒストン修飾・脱修飾酵素や転写調節因子とそれらに対する結合因子群との複合体を再構成して、その複合体を構造解析することを目的とした。本年度は、ヒストン脱メチル化酵素とそれらの相互作用因子群(転写調餓因子、転写抑制因子、メチル化リジン修飾認識因子等)の発現と複合体化による再構成を試みた。また、効率的な再構成技術を確立するため、大腸菌内でこれら複数のタンパク質を共発現させるベクターシステムを構築し、発現条件および可溶化条件の検討を行った。さらに、ヒストン脱メチル化酵素活性の制御機構を理解することを目的として、これら因子群の複合体についてヒストンテイル領域に対するペプチドや候補阻害剤を含めた活性評価系の確立と再構成実験を行った。再構成については、試みた何種類かの条件において複合体を微結晶化させることに成功した。ヒストンテイルの修飾や配列特異的DNAを認識するタンパク質のDNA結合ドメインとの複合体化については、転写因子相互作用性のPHDドメインやタンデムZinc fingerドメインを含む因子群に対してヒストンテイルやDNAとの結合解析を試み、PHDドメインについてはヒストンのメチル化修飾に対する結合を表面プラズモン共鳴解析とNMR解析によって検出した。タンデムZinc fingerドメインの複合体化についても結合するDNA塩基配列を至適化できたことから、構造解析を現在進行中である。
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