2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790083
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
梅原 崇史 The Institute of Physical and Chemical Research, システム研究チーム, 上級研究員 (20415095)
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Keywords | 染色体 / クロマチン / ヒストン / 構造解析 |
Research Abstract |
本研究では、染色体・クロマチン高次構造の維持変換に関わるヒストン修飾・脱修飾酵素やヒストンシャペロン、転写調節因子群を含むタンパク質複合体の再構成と、それらの立体構造を解明することを目的とした。最初に、これらのタンパク質複合体を効率的に再構成するため、大腸菌内で複数のサブユニットを共発現させる系を構築・改良し、各サブユニットの発現条件と可溶化条件、およびそれらの複合体化条件を生化学的に検討した.ヒストン修飾酵素・脱修飾酵素については、基質となるヒストンペプチドや阻害化合物等との複合体化を行い、X線結晶構造解析が可能な回折データセットを複数取得した。ヒストンテイルの修飾または配列特異的DNAを認識するタンパク質の複合体化については、PHDドメインやSWIRMドメイン、およびZinc fingerドメイン等を含む因子群に対してヒストンテイルやDNAとの結合解析とそれらの複合体化を試みた。このうちPHDドメインについては、ヒストンのメチル化修飾に対する結合を表面プラズモン共鳴解析によって検出し、その相互作用部位をNMR解析によって特定化した.ヒストンシャペロンについては、ヒストンシャペロンAsf1に対する2種類の異なるシャペロン複合体を再構成した。これらの再構成した複合体群についてそれぞれ単結晶を取得し、X線結晶構造解析を行った結果、2種類の相互作用因子のAsf1に対する結合領域が互いに一致し、Asf1に対して類似した結合様式をもつことを見出した。
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