2007 Fiscal Year Annual Research Report
AChエステラーゼ阻害活性を持つアルカロイドの探索と不斉全合成研究
Project/Area Number |
19790089
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小暮 紀行 Chiba University, 大学院・薬学研究院, 助教 (80396689)
|
Keywords | アルカロイド / 不斉全合成 / AChエステラーゼ / リコポジウム / ヒガンバナ |
Research Abstract |
1.LycopodiumアルカロイドCermizine類の不斉全合成 光学活性なシトロネラールを原料とし、プロリン用いたを分子内アミノ化により窒素原子を高立体選択的に導入後、Ring Closing Metathesisやなどを経て、quinolizidine骨格を持つ2環性の鍵中間体へ変換した。この鍵中間体から数段階の変換をすることにより、Cermizine C, Cermizine D, Cermizine C N-oxide, Cernuineの全合成を達成した。 2.新規LycopodiumアルカロイドLycoposerramine-V, Wの不斉全合成 光学活性な3-methyl cyclohexanoneを原料としてJohnson-Claisen転位、Knoevenagel反応、Ring Closing Metathesisを用いてLycoposerramine-Vの2種のジアステレオマーの合成に成功した。合成品のデータを天然物と比較することにより天然物の立体配置を決定した。Lycoposerramine-Vの3位に水酸基を持ち、ピペリジン窒素がメチル体である新規アルカロイドLycoposerramine-WについてもSml_2を用いた分子内Reformatsky反応を用いて合成し、天然物の立体配置を決定するに至っだ。 3.AChエステラーゼ阻害作用を有する新規アルカロイドの徹底的追求 種々のヒガンバナ科植物の詳細な成分探索を行い、ナツズイセン(Lycoris squamigera)より2種、ショウキズイセン(Lycoris traubii)より1種、マユハケオモト(Haemanthus albiflos)より1種、タイワンオモト(Crinum asiaticum ver. sinicum)より2種、新規アルカロイドを単離し、その構造を決定した。 得られた合成品、各種誘導体、天然物について、今後薬理活性評価を行っていく。
|