2007 Fiscal Year Annual Research Report
Tumor dormant therapyへのリポソーム化抗がん剤の応用
Project/Area Number |
19790128
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石田 竜弘 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (50325271)
|
Keywords | がん / がん治療 / DDS / リポソーム / モデル動物 / 体内動態制御 / がん新生血管 |
Research Abstract |
申請者は既に既存low dose metronomic (LDM) chemotherapyに抗がん剤封入リボソームを併用することにより、相乗的な抗腫瘍効果の向上が得られる事を示している。しかし、どのような機構でこのような効果向上が得られているか明らかではなかった。そこで、当該研究期間において、この現象の基になるメカニズムの解明を試みた。 静脈内投与した蛍光マーカー標識リポソームの腫瘍内分布を蛍光顕微鏡下histopathologicalな評価を行う事によって確認した。腫瘍内毛細血管からのリボソームの漏出は、血管内皮細胞へ特異性を持つ抗体(anti-CD21抗体)とのco-localizationによって評価した。その結果、LDM chemotherapy (Cyclophosphamide,TS-1などの抗がん剤の経口投与(daily))との併用により、蛍光マーカー標識リボソームの腫瘍内への移行性と腫瘍内での拡散性が大幅に亢進されていることが明らかとなった。一方で、このようなリボソームの腫瘍内移行性および拡散性の亢進は、(1)経口投与に用いる抗がん剤の投与量および(2)腫瘍移植後の投与開始時期、に依存する可能性が高いことも示唆された。このことは、LDM chemotherapyと併用する際には、リポソーム化抗がん剤の最適な投与スケジュールを選択する必要がある可能性が高いことを意味している。そこで、次年度においては、最適なスケジュールを決定するため種々のスケジュールで標識リボソームを投与し、その移行量を定量評価して検討を行う予定である。
|
Research Products
(8 results)