2007 Fiscal Year Annual Research Report
GTRAP3-18による神経細胞のグルタチオン濃度決定機構の解析
Project/Area Number |
19790196
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
渡部 正彦 Teikyo University, 医学部, 講師 (90301788)
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Keywords | 脳・神経 / 脳神経疾患 / ストレス |
Research Abstract |
グルタミン酸トランスポーターファミリーはこれまでに5種類の存在が示されており、それらが共存するin vivoの実験系ではGTRAP3-18との相互作用に影響する可能性もあるため、EAAC1のみを発現している培養細胞HEK293細胞を用いて、GTRAP3-18がEAAC1によるシステインの取り込みを制御する因子であるか否かについて検討を行った。グルタミン酸トランスポーターの阻害剤を用いた結果、HEK293細胞内のグルタチオンの濃度はEAAC1のみに依存していることが確認された。次に、GTRAP3-18が実際に細胞膜上でEAAC1と結合して機能していることを、EAAC1とGTRAP3-18に対する特異抗体および蛍光標識抗体を用いた免疫細胞化学的解析を行った結果、形態学的にGTRAP3-18は細胞膜上でEAAC1と結合していることが確認された。さらに、細胞膜表面タンパク質のビオチン化法を用いて細胞膜表面タンパク質画分を調製した結果、生化学的にもGTRAP3-18が細胞膜上でEAAC1と結合していることが確認された。そして、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いて、GTRAP3-18の発現を抑制したときのグルタチオン濃度を定量した結果、GTRAP3-18は細胞内グルタチオン濃度を負に制御していることを明らかにすることができた。 以上のごとく平成19年度はGTRAP3-18がEAAC1によるシステインの取り込みを制御する因子であることを明確にすることができた。
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