2007 Fiscal Year Annual Research Report
酸化脂質ライブラリーを用いた新規酸化脂質受容体の同定と生理機能の探索
Project/Area Number |
19790204
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大日方 英 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 助教 (50332557)
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Keywords | 受容体 / 脂質 / 酸化 |
Research Abstract |
本研究の目的はリノール酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸などの多価不飽和脂肪酸に由来する酸化脂質をターゲットとしたオーファンGPCRのリガンドスクリーニングを行い、受容体を同定することを通して新たな生理活性をもつ酸化脂質を発見することである。そのために、本年度は以下のような実験を行い、成果を得た。 -候補となるオーファンGPCRの選択と安定発現細胞株の作製- アミノ酸配列の相同性に基づいた系統樹解析から、脂溶性の物質をリガンドとする可能性が高いと予想されるオーファン受容体を10個選定した。定法により受容体を安定的に発現するCHO細胞を樹立した後、受容体のN末端に付与したFLAGタグを免疫染色し、フローサイトメトリーによる解析で受容体の発現量が高いクローンを各受容体につき数個ずつ選択した。 -酸化脂質ライブラリー作製のための条件検討- 本研究ではリノール酸(C18:2)、α-リノレン酸(C18:3、n-3系列)、γ-リノレン酸(C18:3、n-6系列)、アラキドン酸(C20:4)、エイコサペンタエン酸(C20:5)、ドコサヘキサエン酸(C22:6)およびこれらを構成成分として持つリン脂質を基質としてin vitroで酸化反応を行い、酸化脂質ライブラリーを作製し、リガンドスクリーニングに用いる予定である。本年度は、酸化脂質ライブラリー作製の条件検討を行った。酸化反応として、二価金属イオン(Cu2+またはFe2+)を用いた反応もしくはラジカルイニシエーター試薬を用いた反応を行い、反応時間を変化させることにより様々な程度に脂質を酸化させ、薄層クロマトグラフィー分析などにより酸化条件の至適化を行った。
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Research Products
(6 results)