2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しいタイプの癌抑制蛋白質パラフィブロミンの機能解析
Project/Area Number |
19790235
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岩田 武男 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (10350399)
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Keywords | パラフィプロミン / 癌抑制遺伝子 / 家族性副甲状腺機能亢進症 / 副甲腺機能亢進症-顎腫瘍症候群 / 細胞増殖 / 癌遺伝子 / SV40 1arge T杭原 / 蛋白質間相互作用 |
Research Abstract |
パラフィブロミンは家族性副甲状腺機能亢進症の1種である「顎腫瘍を伴う副甲状腺機能亢進症」の原因遺伝子HRPT2がコードする531アミノ酸残基からなる蛋白質で、癌抑制蛋白質として考えられている。申請者はこれまでにパラフィブロミンは通常、癌抑制蛋白質として細胞増殖を抑制しているが、癌蛋白質として知られているSV40ウイルスのlarge T抗原(LT)の存在下では、この癌蛋白質と相互作用することにより逆に細胞増殖を促進するという知見を得ている。このことは、パラフィブロミンは特定の条件下では癌蛋白質として作用する新しいタイプの癌抑制蛋白質であることを示唆するものである。またパラフィブロミンはユビキタスに発現が認められることから、副甲状腺癌だけでなく、様々な癌発生に関与している可能性がある。そこでパラフィブロミンのLT発現細胞の増殖促進に関与する分子と、パラフィブロミン不活化による細胞増殖に関与する分子を明らかにするため、パラフィブロミンを過剰発現させた293FT細胞とHEK293細胞のマイクロアレイ解析をそれぞれ行ったところ、パラフィブロミン過剰発現により5倍以上発現が変動する遺伝子がHEK293細胞では571種、293FT細胞では998種同定された。今後これらの遺伝子のリアルタイムRT-PCRによる発現変動の確認を行い、パラフィプロミンによる細胞増殖に関与する分子を絞り込む必要があると考えられる。
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