2007 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患における小胞体ストレス誘導性オートファジーの分子生物学的解析
Project/Area Number |
19790238
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
日野 真一郎 University of Miyazaki, 医学部, 助教 (00372699)
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Keywords | 小胞体ストレス / オートファジー / 分子生物学 / 神経変性疾患 |
Research Abstract |
本研究では、小胞体ストレスにより誘導されるオートファジーの詳細なシグナル解析と、神経変性疾患における小胞体ストレスとオートファジーの関連を明らかにすることを目的としている。 19年度の研究計画に従って、小胞体ストレスからオートファジーが活性化されるときのシグナルについて検討を行った。小胞体ストレス時にはPERKとよばれるセンサーが活性化し、アミノ酸の取り込みにより酸化ストレスの抑制を行うことが報告されている。このシグナルとの関連を明らかにするために、ATG5ノックアウト細胞に小胞体ストレスを負荷し、細胞の酸化ストレス状態を解析した。その結果、野生型との差は認められず、小胞体ストレス誘導性のオートファジーは、酸化ストレスの抑制のシグナリングに関与していないことがわかった。さらに、オートファゴソーム内で分解される基質の選択性についての検討を行った。小胞体ストレス誘導性オートファジーをタイムラプスにより詳細に観察した。小胞体ストレス誘導剤で細胞を処理すると2時間以内にオートファゴソーム形成(GFP-LC3のドット形成)が誘導され、そのドットは細胞内をはげしく移動することがわかった。さらに、移動するオートファゴソームは小胞体マーカーと全く一致しないことから、神経変性疾患でみられるような異常タンパク質凝集体が小胞体ストレス誘導性オートファジーのターゲットになりうるか否かに焦点をあて解析を行う。
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Research Products
(4 results)