2007 Fiscal Year Annual Research Report
SAGEデータを基盤にした胃型腸型形質を有する胃癌に関連する遺伝子の網羅的解析
Project/Area Number |
19790261
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大上 直秀 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (60346484)
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Keywords | 胃癌 / 形質発現 / HOXA10 |
Research Abstract |
本研究では、胃癌において、胃型・腸型質に関連している遺伝子を体系的、網羅的に同定することを目的とした。平成19年度は、胃型形質を有する胃癌2例と腸型形質を有する胃癌2例を材料にアフィメトリクス社のGeneChipを用いて網羅的遺伝子発現解析を行い、胃型・腸型形質に関連している遺伝子の発現していた。HOXA10はホメオボックス遺伝子HOXA10をコードする遺伝子であり、分化に関抽出を行った。その結果、腸型形質を有する胃癌において、HOXA10が高連する転写因子であることが知られている。外科的に切除された胃癌116例のパラフィン切片を材料にHOXA10の免疫染色を行った。非腫瘍部胃粘膜では腺窩上皮ではHOXA10の染色は認められなかったが、腸上皮化生の一部にHOXA10の染色勇が認められた。HOXA10は上皮性細胞の核に染色され、間質の細胞には染色されなかった。胃癌組織においては癌細胞の核にHOXA10の染色が認められた。10%以上の癌細胞が染色された症例を陽性とすると、60例(52%)の症例がHOXA10陽性であった。腸性形質のマーカーであるMUCの免疫染色も合わせて行い同様に評価したところ、MUC2は48例(41%)で陽性であった。MUC2陽性胃癌48例のうち、HOXA1O陽性例は32例(67%)であったのに対し、MUC2陰性胃癌68例では、HOXA10陽性例は28例(41%)であり、統計学的に有意に高頻度にMUC2陽性例でHOXA10も陽性という結果になった(P=0.0084)。以上の結果から、腸型形質の胃癌においてはHOXA10重要であり、HOXA10はホメオボックス遺伝子であることから、何らかの腸型形質を誘導する転写因子である可能性があり、HOXA10の標的遺伝子について検討を進めている。
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Research Products
(14 results)