2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト変形性関節症軟骨におけるRECK分子の発現と機能解析
Project/Area Number |
19790269
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
木村 徳宏 Keio University, 医学部, 助教 (40445200)
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Keywords | 関節 / 軟骨 / 変形性関節症 / 細胞外マトリックス / 細胞生物学 |
Research Abstract |
1.ヒト変形性関節症軟骨組織から単離・培養した軟骨細胞(以下、OA軟骨細胞)における、サイトカイン等によるRECK分子の発現調節については、IL-1とTNF-alphaが抑制的に働くことがmRNAおよびタンパクレベルで明らかになった。 2. RECKを標的とするsiRNAを導入したOA軟骨細胞(以下、RECK-siRNA細胞)とnon-silencing siRNAを導入した対照(以下、control細胞)とでは、細胞外マトリックスをコーティングした培養皿への接着には有意差は見られなかった。しかし、RECK-siENA細胞ではcontrol細胞に比べて細胞形態力Mr長くなり、培養皿表面における細胞の伸展(spreading)が抑制されている可能性が示sされた。さらに、細胞の接着装置であるfocaladhesionの状態をpaxillinやvinculinに対する蛍光免疫染色により調べると、RECK-siRNA細胞ではfocal adhes ionの大きさが減少している傾向が認められた。 3. RECK-siRNA細胞とcontrol細胞について、血清(10%)存在下および非存在下での細胞増殖をBrdUとり込みアッセイにより比較したところ、RECK-siRNA細胞では増殖が有意に抑制されることがわかった。この効果は、培養皿表面をII型コラーゲンやフィブロネクチンでコーティングした場合やコーティングしない場合においても同様であった。
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