2008 Fiscal Year Final Research Report
Pathological assessment of the rectal cancer with preoperative chemoradiation therapy
Project/Area Number |
19790277
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
KOJIMA Motohiro National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East, 臨床腫瘍病理部, 室長 (30338470)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Keywords | 癌 / 病理学 |
Research Abstract |
放射線化学療法後に外科的切除される症例の病理組織学的評価判定基準を作成する目的で放射線化学療法後に切除された直腸癌症例の残存腫瘍面積を総面積、固有筋層もしくはそれより内側と固有筋層を超える成分に分けて計測した結果、固有筋層を超える残存腫瘍面積が再発と最も関連した。放射線化学療法後の病理組織判定においては場所を考慮した評価が重要であることが分かった。 次に放射線化学療法抵抗性と関連するとされているがん性幹細胞マーカーであるCD133の免疫組織学的発現を検討した。CD133発現は放射線化学療法が施行された症例で発現がより強く、無治療症例及び放射線化学療法後症例のいずれにおいても予後不良因子であった。上記より、CD133発現が患者予後に影響することが判明した。また、CD133の発現が放射線化学療法後症例で強く見られることから、治療抵抗性に関わり、放射線化学療法後の患者予後予測に有用であると考えられた。 一方、CD133のがん幹細胞マーカーとしての正当性をヒト大腸癌細胞株を用いて検討したが、CD133陰性細胞分画から CD133陽性細胞と陰性細胞が出現した。すなわち、CD133陰性細胞もがん幹細胞の特徴である多分化能を有する結果となり、ヒト大腸癌細胞株においてCD133はがん性幹細胞マーカーとなる根拠は得られなかった。 結論 1. 放射線化学療法後の組織学的評価判定においては残存腫瘍の場所を考慮した評価が重要である。 2. CD133発現は放射線化学療法抵抗性に関わる可能性があり、放射線化学療法後の予後予測や病理組織評価判定に有用である。 3. CD133 陽性細胞は大腸がん細胞株においてがん性幹細胞マーカーとなる根拠を認めなかった。
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Research Products
(4 results)