2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790298
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
池森 敦子 (上條 敦子) St.Marianna University School of Medicine, 医学部, 助教 (80350635)
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Keywords | 腎臓 / 近位尿細管 / 脂肪酸結合蛋白 / 近位尿細管形質転換 / 腎保護作用 / 酸化ストレス |
Research Abstract |
腎疾患においてL-EABPは腎保護作用があることが、in vivoの系で明らかにされたが、L-EABPの詳細なメカニズムは不明である。そこで、マウス近位尿細管細胞株(24mProx)を使用し、L-FABPの新しい腎保護作用のメカニズムを明らかにするため、すでに樹立されているマウス近位尿細管細胞株(24mProx)に、L-EABPプラスミドをtransfectionし、酸化ストレス刺激(アンジオテンシンII)による尿細管細胞上皮細胞のEMTが抑制されることを明らかにする。 1. 昨年度に引き続きL-FABPプラスミドのtransfectionによる細胞内のL-FABP蛋白発現量を確認した。 ・マウス近位尿細管細胞株(24mProx)に、L-EABPプラスミドをtransfectionし、24時間培養した結果、細胞内でL-FABP蛋白発現が認められた。 2. アンジオテンシンII刺激を行った際のL-EABPによる近位尿細管障害抑制作用 ・24mProxにL-EABPプラスミドのtransfectionを行い、アンジオテンシンIIで刺激した。添加6時間、24時間後に培地上清を回収し、炎症性サイトカイン(MCP-1)およびVEGFを定量した結果、L-EABPの発現が認められた細胞群では、有意にMCP-1, の発現が抑制された。VEGFについては、変化がなかった。 L-FABPは、酸化ストレス刺激に対し、細胞保護的に作用すると考えられる。
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