2007 Fiscal Year Annual Research Report
BCG-CWSを用いた抗がん免疫応答の再構築とそのメカニズム
Project/Area Number |
19790301
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses |
Principal Investigator |
赤澤 隆 Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses, 研究所, 研究員 (80359299)
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Keywords | 腫瘍免疫 / アジュバント / 自然免疫 / Toll-like receptor / 癌免疫療法 / BCG-CWS / 抗原提示 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
ウシ結核菌弱毒化ワクチン株の細胞骨格成分(BCG-CWS)はトル様受容体のリガンドであり,樹状細胞を活性化する。大阪府立成人病センターでは術後のがん患者さんに対して再発防止を目的にBCG-CWSの臨床応用(免疫アジュバント療法)が実施されている。しかしながら,現在使用しているBCG-CWSは現存量のみであるため,これに代替できるアジュバント開発が必要であった。申請者は,がん免疫療、アジュバント療法において,新規人工アジュバントが再現するべきBCG-CWSの特性を把握するために様々な解析を行ってきた。一つはサイトカインアレイによってBCG-CWS特有の産生サイトカインの同定を試みた。一方,細胞内FACS法では,BCG-CWSアジュバント療法で有効性の指標としているIFNγを産生する細胞の同定を試みた。これらの結果から今後の評価系においてBCG-CWSと性質比較する項目が絞り込めつつある。 一方,BCG-CWSの免疫活性化能を再現する手法として,入手・合成可能なBCG成分の混合による活性再構築を試みているが,現在までに十分な成果は得られていない。引き続き検討を進める計画である。 さらに,評価項目の選定・BCG-CWS活性の再構築と平行して,既存のトル様受容体リガンド構造と,生化学的な機能が知られるペプチドを融合させた新規人工アジュバントをデザイン・合成した。今後,この化合物の抗がん活性、免疫活性化能をBCG-CWSとともに測定し,付加した機能性ペプチドの有効性や生化学的な創薬戦略の成果を含めて評価していきたい。
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Research Products
(3 results)