2007 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiスクリーニングによる住血吸虫免疫回避担当分子の網羅的検索
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19790305
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
熊谷 貴 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (40369054)
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Keywords | 日本住血吸虫 / RNA干渉 / ペルオキシレドキシレ / RNAiスクリーニング / in vivo RANi / サブトラクッション / シストソミュラ / インターフェロン応答 |
Research Abstract |
本年度はRNAiスクリーニングに用いる虫体サンプルであるシストソミュラの調整に非常に時間がかかったが、年度末に可能な量が用意できた。そのため本年度予定していたサブトラクションを次年度すぐに開始できるように準備を整えた。サンプル調整の間、in vitro RNAiに関して今年度の最後の追加実験も行い現在Parasitology Internationalに投稿中である。一方で、研究め後半に行う予定のin vivo RNAiの実験を始めた。実際には、ペルオキシレドキシンをコードする長鎖のdsRNAを日本住血吸虫感染4週のマウス尾静脈より投与することで、生体内に寄生している住血吸虫の遺伝子を特異的にノックダウンすることに成功した。また、その時の血清中炎症サイトカインの量を測定したところ、1型IFNの値は上昇したが、IL-12の上昇は見られなかった。このことは、住血吸虫によって引き起こされるTh2型の応答に影響を与えずにRNAiを行うことが可能であると考えられた。感染4週の住血吸虫にペルオキシレドキシン遺伝子を標的にin vivo RNAiを3日ごとに4回投与し、感染6週目に虫体・虫卵を回収したところ、虫体数に変化は無かったが、雌の産卵数が有意に減少していた。これらのことから、in vivo RNAiは感染宿主内の住血吸虫に対して効果的である事がわかった。また、ペルオキシレドキシンのような抗酸化分子は雌虫の正常な産卵能を保つために重要であると考えられた。
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Research Products
(1 results)