2008 Fiscal Year Annual Research Report
Liposomeを用いたLPSの認識機構に関する研究
Project/Area Number |
19790326
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
井上 浄 Kitasato University, 理学部, 助教 (00433714)
|
Keywords | lipopolysaccharide / toll-like-recePtor 4 / CD14 / TRIF / MyD88 / liposome / vaccine |
Research Abstract |
昨年度までの研究において、LPS-liposomeはS-formおよびR-formに関わらず、CD14ノックアウトマウスにおいてもTRIF依存経路を活性化させることを明らかにした。これまでの多くの報告から、TRIF依存経路の活性化にはCDI4が必須であることが示されてきたが、本研究においてTRIF依存経路の活性化にはクラスリン依存性のエンドサイトーシスが必須であることが明らかとなった。すなわち、CDI4はS-formおよびR-formのLPSをクラスリン依存性のエンドサイトーシスで取り込むことによりTRIF経路を活性化させていることが示唆される。実際に、他の研究グループからも同様の報告が示されている。これらの知見に加え、TRIF依存経路のみを活性化するLPS-liposomeのワクチンアジュバント効果についても検討を行った。モデル抗原を封入したLPS-liposomeを新たに調製し、その効果について抗原特異的な免疫応答を指標に検討したところ、血清中の抗体産生が強く誘導され、特にTh1型の免疫応答の増強が認められた。この効果はCDI4ノックアウトマウスにおいても認められている。今後はこの詳細なメカニズムについて検討を進め、安全で効果的なワクチンアジュバントの開発を目指す。
|
Research Products
(1 results)