2008 Fiscal Year Annual Research Report
B細胞におけるSTIM1依存的カルシウム流入機構の解析
Project/Area Number |
19790368
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
馬場 義裕 The Institute of Physical and Chemical Research, 分化制御研究グループ, 客員研究員 (20415269)
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Keywords | STIM1 / STIM2 / ストア作動性カルシウム流入 / DT40 B細胞 |
Research Abstract |
免疫細胞におけるカルシウムシグナルは、免疫反応の重要な誘因として知られており、持続的なカルシウムシグナルは細胞内カルシウムストアである小胞体からのカルシウム放出が引き金となって引き起こされる細胞外からのカルシウム流入(ストア作動性カルシウム流入:SOC)が腫瘍なソースとなるが、その詳細なメカニズムは不明であった。申請者はSOC活性化機構の解明を目的とし、これら成果が免疫不全症、自己免疫疾患、アレルギーといった免疫病の理解、さらには免疫系をコントロールするための新規薬剤の創製にもつながるものと期待して研究を進めている。 当該年度は、STIM1のホモログであるSTIM2の欠損DT40B細胞株を樹立し、その機能解析から、STIM2はSTIM1と違ったタンパク質翻訳後修飾を受けることを見出した。STIM1との機能ドメインのキメラ体を構築し、安定発現細胞株を樹立、解析することにより、STIM1との機能的差異に言及できた。これら現象がいかにストア作動性カルシウム流入に関与するのかを検討しているところである。また、生理的意義の解析のため、STIM2ノックアウトマウスを作製したところ、約4週から5週ごろに致死となることが判明し、STIM2がなんらかの生命維持機能に必須であることがわかった。また、B細胞におけるSTIM2の機能を知るため、mb-1creマウスとfloxマウスを掛け合わせたB細胞特異的ノックアウトマウスの樹立にも成功した。
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