2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790377
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
堀 真奈美 Tokai University, 教養学部, 准教授 (60349321)
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Keywords | 高齢者医療 / 療養病床 |
Research Abstract |
昨年度からの継続研究として、国内外の高齢者の療養環境選択および長期入院に関連する学術論文、調査報告書、制度関連資料等の文献収集および精査を行った。こうした文献レビューおよび昨年度実施した、医療機関、高齢者介護施設等で働く職員へのインタビュー(ヒアリング)をふまえて、高齢者の療養環境選択(社会的入院含む)の決定要因の定性的な概念モデルを構築した。 また、既に実施した若者の将来の療養環境選択の調査と同様の調査を現在健康である高齢者に対して実施し意識の相違を比較検討した。その結果、若者のほうが高齢者よりも自宅志向が強く46%、介護保険施設29%であった。高齢者は自宅34%、介護保険施設32%、医療療養病床21%であった。また、在宅療養が必要な家族がいる場合、若者、高齢者ともに、在宅療養・介護環境を整える(同居)という回答が多いが、高齢者では、高齢者介護施設、有料老人ホームを探すという回答も多く、両者を合わせると在宅療養・介護環境を整えるという選択よりも多くなる。また、疾病が、脳梗塞、癌終末期、認知症では、癌終末期で在宅療養を選択する割合が高齢者、若者ともに高い。社会保障水準を維持するために必要な負担増については、若者よりも高齢者ほうが合意しやすい傾向にあることが明らかになった。 これらの調査等で得られた結果を参考に特定の条件下における必要な療養病床数、施設病床数、訪問看護師数等の医療・介護資源のシミュレーションを行うべく、必要な基礎データの収集を行った。
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Research Products
(3 results)