2007 Fiscal Year Annual Research Report
カクテルsiRNA気管内投与による間質性肺炎治療の基礎研究
Project/Area Number |
19790386
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河野 雅之 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (00437203)
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Keywords | siRNA医薬 / 間質性肺炎 / 核酸 / 薬学 / 医療・福祉 |
Research Abstract |
ブレオマイシンによる肺線維化モデルラット評価系構築のために、肺線維化誘発剤のブレオマイシンをラットの気管内に投与した。ラット(8週齢)にブレオマイシン(0,5mg/kg,n=3)をラット用噴霧スプレー(Penn century社製)で気管から肺へ投与し、間質性肺炎を発症させた。体重測定/経過観察を行い、ブレオマイシン投与から1週間後または3週間後に解剖、肺胞洗浄、肺重量測定、病理組織学的解析を実施した。1週間後、3週間後ともにブレオマイシン無処置群に比較して肺重量/体重比は明らかに増加し、HE染色した肺組織標本でも顕著な線維化/炎症化を確認できた。1週間後の肺胞洗浄中の白血球数、好中球数、肺組織のミエロペルオキシダーゼ活性がブレオマイシン処置群でいずれも顕著に増加がみられ、線維化/炎症化評価系を確立できた。 また、siRNAの分子ターゲットとしては線維化に深く関与しているTGF-β1、IL-13及びその受容体等を候補とし、それぞれ3種類のsiRNAを設計した。realtime-PCR法によりラットマクロファージ細胞株等への遺伝子のサイレンシング効果を確認できた。 肺局所噴霧投与が全身投与に比ベリスクベネフィットバランスがどの程度向上し、投与量軽減がどの程度可能かをデキサメタゾン等のステロイド製剤を用いて確立したラットモデルで評価している。細胞へのsiRNA導入にはDDSはアテロコラーゲン等を使用し、siRNAとDDSとの混合比率等の処方条件検討後にステロイドに引き続いて、siRNAのラットモデルでの評価を行う計画である。
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