2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790393
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
曽川 一幸 Chiba University, 医学部・附属病院, 助教 (50436440)
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Keywords | 原発性肝細胞癌 / MALDI-TOF MS / 二次元電気泳動 / Proteomics |
Research Abstract |
わが国の年間の原発性肝細胞癌による死亡者数は3万人を超え早期診断体系において、現在利用されている腫瘍マーカー(AFP,AFP-L3,PIVKA-II)はその診断効率において超音波検査などの画像診断に及ばないのが現状であり、新たなマーカーの探索が急務である。今年度の研究計画として疾病特異的に発現量の変動を受ける血清中のペプチド・タンパク質を探索し、腫瘍マーカー候補ペプチド・タンパク質の同定を目的としている。 (1)ペプチド解析:原発性肝細胞癌患者術前後血清8組(計16検体)を使用し、磁性ビーズとMALDI-TOF/TOF質量分析計を組み合わせたClinProt^<TM> system(独国Bruker Daltonics社)で解析を行った。術前後に48ピーク統計学的有意差(p<0.05)が認められた。術前で著しく増加していた8568Daペプチドは同定の結果、pre-platelet basic proteinの分解産物だった。他のマーカー候補ペプチドの同定も進めている。 (2)タンパク質解析:原発性肝細胞癌患者術前後血清8組(計16検体)を使用し、血清中のメジャータンパク質12種類を除去し、逆相HPLCで分画した後、各フラクションを二次元電気泳動で解析した。術前後に83スポット統計学的有意差(p<0.05)が認められた。術前で著しく増加していたタンパク質は同定の結果、apolipoprotein Jだった。他のタンパク質同定も進めている。
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Research Products
(3 results)