2009 Fiscal Year Annual Research Report
肥満と性ホルモンの関連および性ホルモン受容体遺伝子多型についての検討
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19790439
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Research Institution | National Institute for Longevity Sciences,NCGG |
Principal Investigator |
北村 伊都子 Aichi Gakuin University, 教養部, 講師 (10393167)
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Keywords | 肥満 / テストステロン / 閉経 / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
肥満指標、性ホルモンおよび性ホルモン受容体遺伝子多型の関連について縦断的検討を行った。対象は国立長寿医療研究センター・認知症先進医療開発センター・予防開発部で実施されている「老化に関する長期縦断疫学調査(NILS-LSA)」の参加者で、性・年代別に層化無作為抽出され、調査への同意が得られた地域在住の中高年男女約2300人である。NILS-LSAは1997年に第1次調査が開始され、2年ごとに追跡調査が行われている。本研究では第5次調査までのデータを用いて検討した。8年間の縦断的解析の結果、40代から70代の男性は各年代において、総テストステロンおよび遊離テストステロン濃度は有意に低下していた(p<0.01)。しかし、ほとんどの脂肪量の指標は有意な変化を認めなかった。また、男性で肥満度別に性ホルモン変化量に違いがあるか検討したが、有意な差はみとめられなかった。40歳から60歳までの女性を3群の閉経状況別(未閉経、閉経、閉経後)に分けて肥満指標の変化を検討したところ、脂肪量の変化率に3群間で有意差をみとめた(p<0.05)が、年齢で調整するとこれらの有意差は消失した。8年間の縦断解析では、男性では総テストステロンおよび遊離テストステロン濃度の変化が肥満指標に与える明らかな影響は示されなかった。また、女性においては年齢と閉経の関連が強く評価は難しいが、加齢自体が体脂肪量に与える影響がより強いことが示唆された。
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Research Products
(2 results)