2008 Fiscal Year Annual Research Report
ホルマリン固定臓器からの薬毒物のスクリーニング法の開発
Project/Area Number |
19790451
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
辻川 健治 National Research Institute of Police Science, 法科学第三部, 研究員 (50356193)
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Keywords | 法医鑑定学 / 薬毒物スクリーニング |
Research Abstract |
近年、各種事件・事故への薬毒物の関与が世界的に問題となっていることから、薬毒物スクリーニングに関する研究が精力的に行われている。特に、殺人事件等の重大な犯罪の場合、事件発生後歳月が経過してから薬毒物検査を要請されることもある。そのような場合、保存されている可能性の高いホルマリン固定臓器が代替試料として重要となる。 しかしながら、臓器中の薬毒物のスクリーニング法に関する検討は、ホルマリン固定の有無に関わらずほとんど行われていない。さらに、ホルマリン固定臓器中での薬毒物の安定性に関しては、網羅的な検討がなされていないため、多くの薬毒物では不明である。そこで、本研究では、ホルマリン固定臓器を検査試料とした薬毒物検査法を確立することを目的として研究を行った。 今年度は、昨年度検討したホルマリン固定されていない臓器からの薬毒物スクリーニング法について、さらなる検討を行った。液-液抽出とヘキサン・アセトニトリル分配法による脱脂を組み、合わせることで、前年度よりも良好な回収率を得ることができた。今後は、本法がホルマリン固定臓器に適用可能か検討を行う予定である。
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