2008 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞増殖因子により誘導され、抗アポトーシス分子の候補であるNpn3の機能解析
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19790488
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
森内 昭博 Kagoshima University, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (40359823)
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Keywords | npn3 / HGF / アポトーシス |
Research Abstract |
「研究の目的」 我々が、抗アポトーシス機能を持つ分子の候補として同定したNpn3の機能解析を目的とする。そのために、(1)ヒトnpn3の発現ベクターを構築し、in vitroでの抗アポトーシス効果を確認する。(2)in vivoにおいてはnpn3発現アデノウイルスベクターを構築し、マウス肝において特異的なNpn3の発現を一過性に誘導する。この遺伝子導入マウスの抗Fas抗体感受性を検討することでNpn3の抗アポトーシス作用を明らかにする。 「研究実績」 昨年までにヒトnpn3をpcDNA^<TM> 6.2/GFP-DEST Gateway^<[○!R]> vectorへ組換え、Npn3発現ベクター(pcDNA/hNpn3)を構築した。このベクターを用いた検討では、dRLh84細胞への遺伝子導入により、過酸化水素水添加によるアポトーシスを誘導に対して抵抗性を獲得することを確認している。一方で、HepG2, HuH-7等のほかの細胞への遺伝子導入を試みたが、十分な導入効率が得られず、以降の評価が行なえていない。 また、in vivoでの評価のためにアデノウイルスベクターを構築し、マウス肝特異的に一過性のNpn3発現を誘導し、抗Fas抗体感受性の検討を計画した。しかし、アデノウイルスベクターへの組換え効率や、組変え後のアデノウイルスベクターの増殖効率が著しく悪く、結果としてアデノウイルスベクターの構築に難渋し、構築に至らなかった。原因としてはnpn3の遺伝子配列に特異的な、複製効率の悪さ等が考えられるが、推測の域を出ず、特定には至っていない。使用した、npn3の供給源(library)に問題のあった可能性もあり、当初に立ち戻っての発現ベクターの構築を試みる。
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