2007 Fiscal Year Annual Research Report
代償性心肥大から心不全への移行に関する新規メカニズムとしてのオートファジー関与
Project/Area Number |
19790512
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
野堀 潔 Akita University, 医学部, 助教 (40436192)
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Keywords | オートファジー / 遺伝子組み換えマウス / 心筋細胞 |
Research Abstract |
〈心筋細胞にてオートファジーを検討するための、遺伝子改変マウス(MHC-mCherry-LC3-TG)の作製と評価〉オートファジーは、二重膜構造のオートファゴゾームにより細胞質内の蛋白質や細胞小器官を隔離したのち、ライソゾームと融合することによりオートライソゾームとなり、その後、内容物を分解することにより、飢餓や細胞障害時の細胞のホメオスタシス維持に働くと同時に、細胞死誘導にも働くことが知られている。オートファゴゾームの構成蛋白であるLC3にGFPを結合させた蛋白(GFP-LC3)を、CAG promoter にて、全身に発現させたトランスジェニックマウス(GFP-LC3-TG)を用いると、GFP シグナルの凝集を評価することにより、オートファジーをおこした細胞を認識することが可能である(Mizushima N.2004MBC)。しかし、心臓には線維芽細胞等の非心筋細胞が存在するため、CAGプロモーターを用いた GFP-LC3-TG では、心臓のシグナル陽性細胞が必ずしも心筋細胞であるとは限らず、心筋細胞であることを証明するために、心筋特異的な蛋白との二重染色で示す必要がある。その上、GFP蛋白は、オートファゴゾームがライソゾームと融合後に分解されてしまうためオートライソゾームの同定が困難である。これらの問題を克服するために、ライソゾームと融合後にも分解されにくく、ダイマーを形成せず、細胞毒性が少ないmRFPの改良赤色蛍光蛋白mCherryを使用し、心筋特異的プロモーターであるαmyosin heavy chain promoter (αMHC) を用いて、我々は、心筋細胞にてオートファジーを評価するための心筋特異的にmCherry-LC3を発現するトランスジェニックマウス(αMHC-mCherry-LC3-TG) を作製し、第72回日本循環器学会総会で、発表した。
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Research Products
(5 results)