2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790554
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
榊原 智博 Tohoku University, 病院, 助教 (80422111)
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Keywords | SLPI / 結合蛋白質 / 抗体 |
Research Abstract |
SLPIの転写調節機構に解明を目的に、すでにSLPI同定蛋白質の候補として同定したTaxREB107について結合の確認実験をin vitroで行った。方法はBlot overlay assay法を用いた。まずGST融合TaxREB107を発現させた大腸菌を培養し、その細胞溶解物の蛋白質をSDS-PAGEにより分離、PVDF膜に転写する。次にMBP融合SLPIを大腸菌に発現、精製して前述のPVDF膜にバッファー中で結合させる。そして結合の有無を抗MBP抗体で確認した。しかしこの方法ではSLPIとTaxREB107の結合は証明できなかった。同時にSLPI抗体の作成を行った。GST融合SLPI蛋白を大腸菌に発現、精製して、ウサギに免疫して抗体を作成した。免疫後6週間の時点で血清抗体価は上昇したが、GST抗体の可能性もあり、GST蛋白質による抗GST抗体除去を行い、除去後の血清を抗SLPI抗体として得た。ウェスタンブロット法によりその抗体の特異性と抗体価を検証した。ウサギ血清は、免疫に用いたGST融合SLPI蛋白質、ヒスチジン融合ヒトSLPI蛋白質は認識するものの、もともと発現しているマウス肺溶解物を用いたウェスタンブロット法ではSLPIを認識できなかった。血清の希釈倍率、ウェスタンブロット法に用いる蛋白質量を増量しても、結果は同様であった。入手可能な抗SLPI抗体も高い希釈倍率のみで使用可能であり、今回の結果はSLPI蛋白質の抗原性に関係している可能性がある。
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