2007 Fiscal Year Annual Research Report
間質性肺炎におけるレドックス蛋白チオレドキシンの臨床応用について
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19790572
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
北里 裕彦 Kurume University, 医学部, 助教 (80309757)
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Keywords | レドックス / 間質性肺炎 / 酸化環元 |
Research Abstract |
我々が樹立したIL-2とIL-18によって誘発される致死性間質性肺炎・肺障害モデルの組織障害は肺特異的であったことから、我々は「肺障害の病因には酸化ストレスが関与している」という仮説を立てレドックス活性蛋白であるThioredoxin (以下TRX)がIL-18/IL-2,およびブレオマイシンが誘導する2つのマウス間質肺炎・肺障害モデルを抑制することを報告した。 我々の研究結果はIL・18が肺障害を含む炎症性肺疾患の病因に重要な役割を果たすことが強く示唆される。そこで申請者らは恒常的発現肺特異的発現IL-18遺伝子改変マウス(TGマウス)をヒトサーファクタントプロモーターSPCを用いて樹立した。同時に、テトラサイクリンで誘導される肺特異的発現IL-18 TGマウスを樹立した。前者は肺気腫が出来るにもかかわらず後者のTGマウスは間質性肺炎が誘導された。つまりIL-18の発現のタイミングや発現量で間質性肺炎が誘導されることが判明した。また、恒常的発現肺特異的発現IL-18 TGマウスによる炎症細胞を伴った気腫化はIL-13依存性であった。抗酸化剤であるレドックス活性蛋白TRX1が豚膵エラスターゼの気管投与によるCOPDマウスモデルの肺気腫を抑制するかどうかを検討するため肺特異的にTRX1を発現するTGマウスを樹立した。TRX1 TGマウス及びリコンビナントTRX1投与はエラスターゼの気管投与による肺気腫を抑制した。さらに、一旦肺気腫が発症した後にTRX1を投与すると、その後の気腫性病変の進行が抑制された。
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Research Products
(2 results)