2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790576
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉川 真弘 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 特任研究員 (20447410)
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Keywords | TGF-β1 / apoptosis / 腎線維化 / クロマチンリモデリング |
Research Abstract |
1.ヒト近位尿細管上皮細胞における、TSAによるTGF-β1誘導性apoptosis抑制のメカニズムの検討。 (1)TGF-β1がapoptosisを来たすメカニズムの検討。 culture dish上にsub-confluentに培養したヒト近位尿細管上皮細胞に、TGF-β1を作用させたところ、2-3日後には細胞死の状態が観察された。この細胞は、Hoechst染色で核の断片化を来たし、またDNA電気泳動やELISAでヌクレオソームの断片化も来たしており、apoptosisと考えられた。Western Blotやcaspase inhinitorを用いた実験により、このapoptosisがcaspaseの活性化を介していることが確認された。TGF-β1により、Erkがリン酸化されており、Erkリン酸化のinhibitorによって、caspaseの活性化やapoptosisが抑制されたことから、TGF-β1はErkの活性化を介してcaspaseを活性化して、apoptosisを誘導していると考えられた。 (2)TSAがTGF-β1誘導性apoptosisを抑制するメカニでムの検討。 TGF-β1と同時にTSAを作用させたところ、上記のapoptosisは著明に抑制された。TSAによって、TGF-β1によるErkのリン酸化およびcaspaseの活性化が抑制された。TSAがErkを抑制するmechanismについては、更なる検討が必要である。 2.片側性尿細管閉塞(UUO)モデルマウスにおける、TSAによる腎線維化抑制の検討。 C57BL6/Jマウスを用いてUUOモデルを作成し、TSAを1日1回皮下注射して、一定期間の後に、腎間質の線維化やapoptosisの評価を行なった。TSAの投与量や投与期間の検討を行なっているが、今のところ有意な効果は得られていない。
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