2007 Fiscal Year Annual Research Report
シスプラチンに対するNFκB阻害薬の癌と腎へのdual effectsの検討
Project/Area Number |
19790579
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
安田 日出夫 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 助教 (60432209)
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Keywords | NFκB / シスプラチン / がん / 腎障害 |
Research Abstract |
本研究の目的は、がん細胞と正常尿細管を用いて、同じNF_KBの活性化阻害薬が癌細胞においてはシスプラチン感受性を充進させ、正常尿細笹細胞においては感受性を軽減させるか否かを検討することである。 腎尿細管細胞(HK-2)におけるシスプラチン投与による細胞障害の検討HK-2にシスプラチン0,10,20,40,100μMの濃度で6、24時間インキュベーションし、MTS assayによるcellviabilityを評価した。6時間では、コントロールと比較して変化なく、24時間では濃度依存性にcell viabilityが低下した(0μM;0.85±0.04,10μM;0.85±0.04,20μM;0.62±0.07,40μM;0.51±0.02,100μM;0.40±0.02)。 腎尿細管細胞におけるNFκB阻害薬のシスプラチン投与による細胞障害の効果NFκB阻害薬(pyrrolidine dithiocarbamate、100μM)は、シスプラチン40μM、24時間インキュベーションに対するHK-2細胞のcell viabilityの低下を有意に抑制した(コントロール;0.78±0.05,シスプラチン単独0.58±0.04;,シスプラチン+PDTC;0.74±0.06)。 これらの結果から、NFκB阻害薬は腎尿細管細胞でシスプラチンによる細胞障害を軽減することが示唆される。 今後がん細胞を用いて同様にシスプラチン及びNFκB阻害剤のcell viabilityの対する効果を検討する。
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