2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本人型シスチン尿症の病因解明の鍵を握るシスチン輸送体結合蛋白質の同定とその役割
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19790590
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
木村 徹 Kyorin University, 医学部, 助教 (30433725)
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Keywords | タンパク質間相互作用 / シスチン尿症 / トランスポーター / アミノ酸輸送体 |
Research Abstract |
シスチン尿症は、腎近位尿細管管腔側のシスチントランスポーターの遺伝的変異によって生じる常染色体劣性の疾患である。日本人のシスチン尿症変異は、欧米人のものとは大きく異なり、欧米人では見出されていないBAT1のC-末端の変異P482L(第482残基であるプロリンのロイシンへの変異)が、日本人症例の約85%を占めている。 P482L変異は、トランスポータータンパク質のC-末端細胞内ドメインにあり、基質結合や基質輸送に直接は関与しないと考えられる部位の変異である。これは、この部位でのタンパク質間相互作用が当該トランスポーターの機能活性にとって重要であること、またそのタンパク質間相互作用の障害がP482Lの病態を引き起こすことを示唆している。そこで、BAT1のC-末端に結合し、P482L変異体には結合しないタンパク質の探索を開始した。まず、エピトープタグ付BAT1とそのP482L変異体を作製し、これらのコンストラクトを培養細胞に安定に発現させた。このトランスポーター発現細胞を界面活性剤にて可溶化後、免疫沈降によりトランスポーター複合体を精製・濃縮した。このサンプルを電気泳動法により分離し、クーマシー染色により解析を行った。予想に反し、野生型BAT1と変異体P482Lで結合タンパク質のバンドに差が見られなかった。しかしながら、BAT1の機能発現に重要なタンパク質も含まれている可能性もあるので、タンパク質スポットを切り出し、高速液体クロマトグラフィーと質量分析計を組み合わせてタンパク質の同定を行う予定である。
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