2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790601
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 雄也 The University of Tokyo, 医学部附属病院, リサーチフェロー (20431843)
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Keywords | ADAR2 / RNA編集 / 筋萎縮性側索硬化症 / microRNA / AMPA受容体 |
Research Abstract |
孤発性筋萎縮性側索硬化症(ALS)の脊髄運動ニューロン死に密接に関連するグルタミン酸受容体であるAMPA受容体GluR2サブユニットのRNA編集低下は、RNA編集に関わる酵素adenosine deaminase acting on RNA type 2(ADAR2)の活性低下により引き起こされる。ADAR2の酵素活性を修飾しうるmicroRNAsを検索し、ADAR2の酵素活性を上昇させることは孤発性ALSめ治療に役立つと考えられる。初めに、データベースを用い、ADAR2の発現に影響しうるmicroRNAsを検索し、24種のmicroRNAsを同定した。それらのmicroRNAsがADAR2の酵素活性に影響を与えるか検討するために、Tet-onシステムを用い、ADAR2の特異的な基質であるGluR2 Q/R部位の編集率が約50%である細胞株の取得を試みた。その結果、GluR2 Q/R部位のRNA編集率が約50%である培養細胞株TetHeLaG2mの取得に成功した。取得した培養細胞株を用い24種中12種のmicroRNAsについてGluR2 Q/R部位の編集率が変化するか検討を行い数種のmicroRNAsでRNA編集率が変化することを発見した。今後、残りのmicroRNAsについてRNA編集率が変化するかどうかの検討を行うと共に、変化したRNA編集率がADAR2の酵素活性の変化によるかどうかを定量PCRで検討し、さらにADAR2の酵素活性を上昇させたmicroRNAsについてはコンディショナルノックアウトマウスを用いてmicroRNAsの効果について検討を行う予定である。
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