2008 Fiscal Year Annual Research Report
筋萎縮性側索硬化症モデルマウスに対する運動療法と抗酸化物質の併用治療効果について
Project/Area Number |
19790603
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
林 祐一 Gifu University, 大学院・医学系研究科, 助教 (00392366)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / リハビリテーション / モデル動物 / メタロチオネイン-I / メタロチオネイン-III / アデノウイルス / 遺伝子治療 / 抗酸化物質 |
Research Abstract |
本研究は、筋萎縮性側索硬化症に対するリハビリテーションと抗酸化物質の併用療法の確立を目的としている。そこで、我々は、筋萎縮性側索硬化症モデルマウス(G93ASOD-1/C57BL/6J)をJackson Laboratoryより購入し繁殖を開始した。また、同時にコントロール群として、C57BL/6Jマウスを国内ブリーダーより購入し実験を開始した。まず、基礎実験として、雄雌合計20匹運動療法群(5匹ずつ雄雌)と安静群(5匹ずつ雄雌)にわけ、運動療法群には、Kirkinezosらの方法に従い、マウス専用トレッドミル装置(MK-680S)を用いて、13m/min, 一日30分、週5日、4週間運動させた。そのマウスを24時間安静にしたのち、脳、脊髄を回収した。メタロチオネイン-I, II, IIIのmRNAをReal time PCRで測定したところ、雄、雌群では、安静群対し、運動群では、メタロチオネインの特定のアイソフォームがそれぞれ変動していることを発見した。(現在、Neuroscienceに投稿中) その一方で、我々は既にメタロチオネイン-I, III遺伝子組み換えアデノウイルスを作成し、ALSモデル動物め下肢筋に注射した。この組み換えアデノウイルスは、下肢筋から末梢神経を介し脊髄前角へ逆行輸送され、ALS動物の進行抑制効果をえつつある。最終年度は、この結果をより多数の動物を使い、普遍性を確かめたい。我々はこの研究で得られた知見を通し、筋萎縮性側索硬化症の運動療法、すなわち、リハビリテーションの科学的裏づけを明確にできるとともに、臨床へ還元できるものと考えている。
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[Journal Article] Selective hypertrophy of cauda equina with idiopathic inflammation2008
Author(s)
Hayashi Y, Sakurai T, Kimura A, Ikeda T, Matsuyama Z, Suzuki Y, Tanaka. Y, Hozumi I, Hosoe H, Takahashi T, Inuzuka T
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Journal Title
Muscle and Nerve 38
Pages: 1065-1069
Peer Reviewed
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