2007 Fiscal Year Annual Research Report
解糖酵素アルドラーゼとリン酸化タウとの相互作用の解析
Project/Area Number |
19790616
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
志村 秀樹 Juntendo University, 医学部, 助教 (50286746)
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Keywords | アルツハイマー病 / リン酸化タウ / タウ / 神経原線維変化 / アルドラーゼ / タウオパチー / FTDP-17 / 進行性核上性麻庫 |
Research Abstract |
異常リン酸化タウとアルドラーゼA,Cとの相互作用を解析することを本研究の目的とした。主要な課題としてリン酸化タウがアルドラーゼA,Cの酵素活性を阻害し神経細胞変性・死を引き起こすかを重点的に検討する。 1)免疫沈降反応を用いたリン酸化タウとアルドラーゼA,Cとの結合についての検討 タウオパチー(アルツハイマー病、進行性核上性麻痺、皮質基底核変性症、ピック病、FTDP-17)、健常人凍結剖検脳から抗タウ抗体、抗リン酸化タウ抗体、抗アルドラーゼA,C抗体(SantaCruz)を用いて免疫沈降を行った。免疫沈降物を抗タウ抗体、抗リン酸化タウ抗体、抗アルドラーゼA,C抗体によるウェスタンブロットを行いリン酸化タウとアルドラーゼA,Cが結合しているか検討した。リン酸化タウはアルドラーゼA,Cにより多く結合した。 2)剖検脳、リン酸化タウ発現細胞でのアルドラーゼA,Cの発現量、細胞内局在の検討免疫組織化学による検討 タウオパチー、健常人剖検脳において抗タウ抗体、抗リン酸化タウ抗体、抗アルドラーゼA,C抗体による免疫組織染色を行った。 神経原線維変化が存在する細胞においてアルドラーゼA,Cの明らかな発現量の変化、細胞内局在の変化は認められなかった。 3)リン酸化タウのアルドラーゼAC活性に与える影響合成アルドラーゼ蛋白質にりン酸化タウ、タウを加え、アルドラーゼ酵素活性が低下するか検討した。アルドラーゼ酵素活性はリン酸化タウ存在下で20-30%低下した。この結果よりリン酸化タウはアルドラーゼA,Cと結合しアルドラーゼ酵素活性を低下させることが明らかになった。 平成20年度はin vivoの実験を行っていく。
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Research Products
(1 results)