2007 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチン・プロテアソーム系を介したインスリン受容体基質調節機構の解明
Project/Area Number |
19790623
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
高橋 伸彦 Asahikawa Medical College, 総合診療部, 助教 (20372279)
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Keywords | インスリン受容体基質 / ユビキチン・プロテアソーム |
Research Abstract |
メタボリックシンドロームはインスリン抵抗性を背景にしばしば高インスリン血症を呈する。そして高インスリン血症は骨格筋細胞や脂肪細胞といったインスリン感受性臓器における代謝のkey playerである、インスリン受容体基質(IRS)をユビキチン・プロテアソーム系を介して量的に調節することが知られている。本研究はその分子メカニズムを明らかにすることが目的である。以下3項目を中心に検討を行なっている。1、我々はこれまでにチアゾリジン系薬剤(TZD)が癌細胞においてプロテアソーム抑制作用を有することを報告してきたが、同じ現象が骨格筋細胞や脂肪細胞においても起きるのではないかとの仮説を立て検証した。培養細胞をモデルにWestern blot法で検討を行なったが、TZDが有意に再現性をもってIRS-1量に影響を及ぼす結果は得られなかった。2、IRS-1特異的ユビキチンリガーゼ(E3)の同定:培養細胞にインスリンを長時間暴露させることでIRS-1量を低下させ、得られた蛋白サンプルを抗IRS-1抗体にて免疫沈降を行う。沈降した蛋白をSDS-PAGEで展開し得られた蛋白スポットをゲル内消化、質量分析にかけdata base検索を行なっている。本研究結果は、持続高インスリン血症により低下するIRS-1分子にどのような蛋白がassociateしているのか明らかにすることが出来、本来の目的であるE3以外にも、IRS-1のmodulator分子を発見する可能性を秘めている。現在、鋭意解析中である。3、IRS-1のユビキチン様蛋白修飾の探索とその病態意義の解明:SUMO-1、SUMO-2,3、NEDD-8などを検討中である。
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