2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790635
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
白木 伸明 Kumamoto University, 発生医学研究センター, COEリサーチアソシエイト (70448520)
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Keywords | ES細胞 / 膵β細胞 / M15細胞 |
Research Abstract |
本研究では、膵臓発生メカニズム解明のツールとしてES細胞から正常発生に沿った形で膵β細胞を効率よく分化誘導する方法の確立を目的としている。 平成19年度の研究において、私は様々な検討を行い、支持細胞を用いて、ES細胞から膵前駆細胞(Pdx1陽性細胞)を効率よく分化誘導できる方法を開発した。更に詳細な検討の結果、支持細胞のみの場合に得られる膵前駆細胞は約2%程度であったが、液性因子を添加することで約30%と飛躍的に増加した。得られた膵前駆細胞については、マウスへの移植実験を行い、膵臓を構成するすべての細胞へ分化可能であることがわかった(Shiraki, Stem Cells, 2008)。 以上の結果をうけて、平成20年度はES細胞から内胚葉および膵前駆細胞分化に働く因子の解析および新規膵臓前駆細胞マーカー遺伝子の探索を行った。膵臓分化誘導研究の過程で、私は支持細胞と液性因子を組み合わせることで膵臓や肝臓といった内胚葉細胞のみならず、外胚葉および中胚葉も効率よく分化誘導できることを見いだした(Shiraki, Genes Cells, 2008 ; Shiraki, BBRC, 2009)。そこで、内胚葉および膵臓特異的な発現を示す遺伝子を探すためにマイクロアレイ解析を行った(Yoshida, DGD, 2009 ; 白木未発表)。サンプルとしては、上記の方法で分化誘導した外胚葉・中胚葉および内胚葉細胞を用いた。解析の結果、初期内胚葉や膵前駆細胞特異的に発現する遺伝子を見いだしており、現在詳細な解析を行っている(白木、投稿準備中)。今回、見いだした新規膵臓マーカー遺伝子の詳細な解析を行うことにより、膵臓分化機序のさらなる解明やインスリン産生を行う膵β細胞の再生医療への応用が期待される。
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Research Products
(9 results)