2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790644
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Research Institution | The Institute for Adult Diseases, Asahi Life Foundation |
Principal Investigator |
櫛山 曉史 The Institute for Adult Diseases, Asahi Life Foundation, その他部局, 准教授 (30435820)
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Keywords | 動脈硬化症 / マクロファージ / 血管新生 / RELMβ |
Research Abstract |
平成20年度は、RELMβが動脈硬化に関するメカニズムの解明のため、動脈硬化の進展に関して重要な役割を果たすマクロファージを中心に解析した。 in vitro(細胞レベル)実験ではTHP-1、U-937細胞(ヒト由来)およびJ774.1、RAW264.7細胞(マウス由来)細胞を用いて、membrane invasion assayにより、RELMβ投与による細胞の遊走能の亢進を見た。また細胞内シグナル伝達を解析しNO放出作用などを認めた。また、BioPlexを用いた炎症性サイトカイン放出の検討では、TNFα、IL-6、IL-1βの増加を認めた。In vivo実験では、RELMβ過剰発現マウスでの大動脈での遺伝子変化についてマイクロアレイを用いて検討したところRELMβが動脈硬化巣での炎症に関与することを明らかとした。特にKeyMolnet^<TM>を用いた解析で、粥状動脈硬化、糖尿病性腎症との関連が示唆された。平成21年度以降の研究と合わせ公表予定である。 さらに、抗ヒトRELMβモノクロナル抗体を3系統、ポリクロナル抗体を2系統作成し、血液中RELMβの検出についてELISAを作成したが、抗体の精製など種々の工夫を加えても高いバックグラウンドのために十分なデータを得られておらず、再度モノクロナル抗体を得る作業に取り掛かっている。このためヒト血清についてはパイロット的に行った準定量的な評価にとどまっており、今後はさらに精密なELISA測定系を作成した上で結果を公表する予定である。
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Research Products
(7 results)