2007 Fiscal Year Annual Research Report
Ad4BP遺伝子エンハンサーの解析を通じた生殖腺発生期の遺伝子カスケードの解明
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19790652
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
馬場 崇 National Institute for Basic Biology, 性差生物学研究部門, 特別協力研究員 (40435524)
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Keywords | Ad4BP / SF-1 / エンハンサー / 転写制御 / Leydig細胞 / 生殖腺 |
Research Abstract |
本年度はAd4BP遺伝子の発現を胎児Leydig cell特異的に誘導するエンハンサー領域の同定を行った。既にLacZをレポーターとするトランスジェニックマウスを用いたレポーターアッセイにより、胎児Leydig cell特異的エンハンサー領域を約2kbに絞り込んでいた。今回このトランスジェニックマウスにさらに欠失変異・点変異を導入することにより、約30bpの胎児Leydig cell特異的エンハンサーのコア配列を同定することに成功した。このコア配列に結合する因子を明らかにすることにより、これまで未解明であった胎児精巣におけるLeydig cellの分化過程を調節する分子メカニズムに迫ることができると考えている。しかしながらこのコア配列の塩基配列情報だけから結合因子を推測することは困難であったため、このコア配列をbaitとしたyeast-one-hybridassayを行うことにより、結合因子のスクリーニングを行っている。 また、クロマチン免疫沈降(ChIP)と次世代大規模シークエンス(Seq)を組み合わせたChIP-Seqの実験系を立ち上げた。多くの場合、転写開始前複合体を介してプロモーターとエンハンサーがinteractionしていることに着目し、転写開始前複合体を標的とするChIP-Seqを行うことにより組織特異的エンハンサーのゲノムワイドな探索を行っている。将来的にChIP-Seqとトランスジェニックマウスの実験を効率的に組み合わせることにより、様々な細胞種特異的エンハンサーの同定を行いたい。
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