2008 Fiscal Year Annual Research Report
若年性骨髄単球性白血病の遺伝子異常の検索と免疫療法に関する検討
Project/Area Number |
19790714
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉見 礼美 Nagoya University, 医学部, 助教 (70432276)
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Keywords | 若年性骨髄単球性白血病 / PTPN 11遺伝子 / RAS遺伝子 / Wiskott-Aldrich症候群 |
Research Abstract |
若年性骨髄単球性白血病(JMML)の特徴として白血病細胞の顆粒球・マクロファージ刺激因子(GM-CSF)への過剰反応があげられる。白血病細胞に少量のGM-CSFを添加して培養すると過剰にコロニーが形成され、診断に用いられている。しかしこれらの検査には熟練した技術と大きな労力がかかる。そこでわれわれは(3)H-thymidineアッセイを用いてより簡便でかつ定量的なGM-CSF過剰反応を判定する方法を検討した。JMML患者の骨髄または末梢血からCD34陽性細胞を分離しGM-CSFを添加して10日培養したのち、培養細胞の(3)H-thymidineの取り込みをscintillation counterにて測定した。JMML細胞では正常細胞に比べて著しい(3)H-thymidineの取り込みが見られた。またRAS遺伝子変異をもつJMML患者はPTPN11遺伝子異常を持つ患者よりも強い反応が見られた。この方法は従来のコロニー検査に比べて簡単でありさらに、定量性もあり、診断に有用であると考えられる。 GM-CSFへの過剰反応の原因としてJMMLの約7割の患者の白血病細胞において、GM-CSFレセプター/RAS/MAPK系伝達経路に位置する3つの遺伝子 : PTPN 11、RAS、NF1のいずれかの変異が見られる。日本の71例のJMML患者においてそれぞれ45%、16%、4%に異常がみられた。PTPN 11遺伝子異常のある患者は、そのほかに比べて診断時年齢が高く、HbFが高値で、かつ生存率が低い特徴がありJMMLの予後因子となると考えられた。また日本小児血液学会骨髄異形成症候群(MDS)委員会の中央診断にJMMLまたはMDSの疑いで登録のあった4例の男児がその後の経過で先天性免疫不全症候群であるWiskott-Aldrich症候群(WAS)と診断された。WASP遺伝子変異を確認し、フォローサイトメトリーにてWASP蛋白発現の欠損を証明した。過去にこのような報告はなく現在論文作成中である。過去のJMML疑いの男児の骨髄検体のうちPTPN 11、RAS遺伝子異常を認めなかった症例8例においてWASP蛋白の発現を検討したが、異常は認めなかった。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Acute megakaryoblastic leukaeMia (AMKL) in children : a comparison of AMKL with and without Down syndrome2008
Author(s)
Hama A, Yagasaki H, Takahashi Y, Nishio N, Muramatsu H, Yoshida N, Tanaka M, Hidaka H, Watanabe N, Yoshimi A, Matsumoto K, Kudo K, Kato K, Horibe K, Kojima S
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Journal Title
Br J Haematol 140
Pages: 552-61
Peer Reviewed
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[Journal Article] Quantification of granulocyte -macrophage colony -stimulating factor hypersensitivity in juvenile myelomonocytic leukemia by 3 H-thymidine assay2008
Author(s)
Tanaka M, Takahashi Y, Xu Y, Yoshida N, Yoshimi A, Villalobos IB, Hama A, Nishio N, Hidaka H, Wang Y, Yagasaki H, Kojima S.
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Journal Title
Leuk Res 32
Pages: 1036-42
Peer Reviewed