2007 Fiscal Year Annual Research Report
免疫系サイトカインの胎児期の大脳皮質構築に及ぼす影響
Project/Area Number |
19790736
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
福光 秀文 Gifu Pharmaceutical University, 薬学部, 講師 (00308280)
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Keywords | 自閉症 / 大脳皮質 / サイトカイン / 学習障害 / 神経回路 / 神経発生 / 小児科学 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
近年,小児の自閉症スペクトラム,学習障害などの脳の高次機能の発達障害を患う小児が増加し社会的な問題となっている。本研究では,(1)妊娠期の感染症や内分泌かく乱物質への暴露が危険因子となること,(2)感染時には母胎双方の免疫系が賦活化され,サイトカインプロファイルが変動していること,などの疫学調査の結果に基づき,それぞれのサイトカインが胎仔大脳皮質の神経細胞層構築と神経回路形成に及ぼす影響を検討している。19年度は,cAMP/CREBシグナル伝達系が神経細胞の性質獲得(Ohtsuka M.,Fukumitsu H.,Furukawa S.,Biochem Biophys Res Commun369,1144-1149,2008)に,MAPKシグナル伝達系が単位時間当たりに産生する神経細胞数の制御(Ohtsuka M.,Fukumitsu H.,Furukawa S.,submitted)に関与していることを明らかにした。さらに,造血系幹細胞の増殖を制御する幹細胞因子(SCF)の大脳皮質内発現量が変動すると,大脳皮質神経前駆細胞の増殖や神経発生のタイミングが変化することなどを見出しており,引き続き他のサイトカインの役割と作用発現の責任分子メカニズムを検討している。
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Research Products
(10 results)