2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナトリウムチャネル遺伝子変異によって引き起こされるてんかん発病機序の解明
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19790747
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
荻原 郁夫 The Institute of Physical and Chemical Research, 神経遺伝研究チーム, 研究員 (30373286)
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Keywords | 脳神経疾患 / 脳・神経 / 神経科学 |
Research Abstract |
電位依存性ナトリウムチャネルα1型サブユニット(SCN1A)遺伝子は乳児重症ミオクロニーてんかんの責任遺伝子である。申請者は、SCN1A遺伝子突然変異によるParva1bumin陽性インターニューロンの異常発火が抑制性神経回路の障害を生じ、結果、けいれん発作が生じると考えている。本研究の目的は、Parva1bumin陽性インターニューロン特異的にSCN1A遺伝子を破壊したマウスがてんかんを呈するか検討することである。 本年度は、コンディショナルSCN1A遺伝子変異マウスの作製を行った。申請者は、SCN1A遺伝子のexon7の上流と下流にlox P配列を相同組換えにより挿入したES細胞を作製し、そのES細胞(3系統)からキメラマウスを作製した。そして、得られたF1ヘテロマウスと生殖細胞系列でCre-recombinaseを発現するトランスジェニックマウス(EIIa-Cre)を交配させ、F2ヘテロノックアウトマウスを得た。予想通り、F2ヘテロマウスはてんかんを発症した。また、F1ヘテロマウスと生殖細胞系列でFlpe-recombinaseを発現するトランスジェニックマウス(CAG-Flpe)と交配し、F2(flox)ヘテロマウスを得た。 次年度は、Parvalbumin陽性インターニューロン特異的Cre-recombinase発現マウス(Dr. Hensch, Harvard University,より譲り受ける予定)とSCN1A floxマウスを交配し、得られた仔マウスがてんかんを呈するか観察する。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 乳児重症ミオクロニーてんかんモデルマウスにおける大脳皮質抑制性神経細胞の異常2007
Author(s)
荻原郁夫,森田規之,アタポアナフィセ,宮本浩行,井上育代,真崎恵美,柳川右千夫,小幡邦彦,ヘンシュ貴雄,古市貞一,山川和弘
Organizer
第41回日本てんかん学会
Place of Presentation
福岡
Year and Date
20071100
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[Presentation] Epileptic seizures in mice carrying a premature stop codon in the voltage-gated sodium channel alpha 1 gene: a model for human severe myoclonic epilepsy in infancy2007
Author(s)
Ogiwara, I., Miyamoto, H., Morita, N., Atapour, N., Mazaki, E., Inoue, I., Takeuchi, T., Itohara, S., Yanagawa, Y., Obata, K., Furuichi, T., Hensch, T. K., Yamakawa, K
Organizer
第30回日本神経科学大会サテライトシンポジウム
Place of Presentation
横浜
Year and Date
20070900
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