2008 Fiscal Year Final Research Report
Studies on the role of Mast cell in RSV infection
Project/Area Number |
19790748
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
白戸 憲也 National Institute of Infectious Diseases, ウイルス3部 (40415477)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Keywords | 小児感染症学 |
Research Abstract |
RSV感染症では気道過敏症などのアレルギー様症状が見られ、これらの病態悪化にはTh2免疫応答レベルの上昇が関連すると考えられている。肥満細胞は好塩基性顆粒やTh2サイトカインを分泌し、アレルギー疾患においてエフェクター細胞として作用するため、RSV感染症の病原性に肥満細胞が関与している可能性が考えられる。一方で、肥満細胞はFractalkine(CX_3CL1)のレセプター(CX_3CR1)を多量に発現しているが、RSVのG蛋白はCX_3CL1を構造が近似し、CX_3CR1と結合することが報告されている。よってRSVが肥満細胞に直接的に影響を与える可能性が考えられる。そこでヒト肥満細胞株HMC-1を用いてRSVが肥満細胞に与える影響について検討した。HMC-1はCX_3CR1を発現しているが、ヒト呼吸器細胞株のA549と比較してRSVの吸着量に違いは見られなかった。さらに、RSVはA549細胞で効率的に複製するが、HMC-1ではほとんど複製しないことが明らかとなった。脱顆粒へ与える影響を検討したところ、RSVを直接接種した場合、HMC-1の脱顆粒は見られなかったが、RSV感染A549細胞と共培養したところ、HMC-1の有意な脱顆粒が確認され、TNF-αの発現も確認された。しかしながら、RSV感染A549細胞の培養上清でHMC-1を培養した時は有意な脱顆粒は見られなかった。以上のことから、RSV感染A549細胞に発現するなんらかの分子やcytokineのparacrine signalなどの非免疫系シグナルが、肥満細胞の脱顆粒を誘導することが示唆され、RSVは間接的に肥満細胞機能に影響を与えることが示唆された。
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Research Products
(2 results)