2007 Fiscal Year Annual Research Report
fetus as a patient-胎児に対する骨髄移植の治療戦略-
Project/Area Number |
19790765
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
井原 規公 National Research Institute for Child Health and Development, 生殖医療研究部, 共同研究員 (50425716)
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Keywords | 筋ジストロフィー / 幹細胞 / 骨格筋 / 細胞移植 |
Research Abstract |
前年度に引き続き下記の研究を継続した。異種動物成分を排除したヒト間葉系幹細胞培養法・維持法の標準化(完全ヒト型培養システムの開発) 臍帯血・子宮内膜・月経血・胎盤・脂肪などのヒト組織から間葉系幹細胞を誘導した。既に梅澤は,骨髄などから30種類以上のヒト間葉系幹細胞を得ている。その際,ヒト血清ならびにヒト液性因子のみ,あるいは無血清培地を用いた培養法の開発を目指している。 ヒト間葉系幹細胞の規格化 得られたヒト幹細胞に対して,網羅的発現遺伝子解析(Affimetrix 社 GeneChipによる解析)ならびにモノクローナル抗体を用いた既知の分子発現解析を行った。使用するモノクローナル抗体は,ヒトES細胞のマーカーとして知られているSSEA分子群,TRA1,Oct-3/-4,STRO-1等の間葉系幹細胞候補マーカーも含んでいる。 免疫トレランスのメカニズムの解明 マウス胎児への細胞移植後,免疫組織化学を用いた組織染色を行い,移植細胞の胎児への生着率を検討した。SJL/Jマウスの骨髄から採取した造血幹細胞を,胎児疾患マウス(血液疾患マウスあるいは代謝疾患マウス)の胎齢14日目のマウス胎児の腹腔内もしくは卵黄嚢静脈内に,それぞれ5および20×10^6細胞/胎児に調製して投与した。胎齢20日に分娩となった新生児マウスを飼育して,生後4週間目となる時期にマウス末梢血を採取し,単核細胞を抽出したのちドナー特異的な抗体を結合させ,フローサイトメトリーを用いてドナー細胞の生着率について分析を行った。 筋ジストロフィーのモデルマウスに対する治療実験 骨格筋に分化する幹細胞を誘導し,筋ジストロフィーのモデルマウスへ胎仔幹細胞移植をすることによってキメラマウスを作成し,骨格筋の再生および症状の改善の有無と程度について検討を行なった。 研究費は,研究試薬,実験動物および培養器具の購入,学会参加旅費,研究補助者への賃金として使用した。
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