2008 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚筋炎/多発性筋炎における抗155/140kDa蛋白抗体の抗原特定
Project/Area Number |
19790779
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
加治 賢三 Kanazawa University, 医学系, 助教 (40401913)
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Keywords | 抗原特定 / 皮膚筋炎 |
Research Abstract |
当初1年間目は本抗体の臨床的解析を行った。本自己抗体陽性皮膚筋炎では約70%に悪性腫瘍を合併していた。悪性腫瘍合併皮膚筋炎の約50%は本自己抗体が陽性であった。皮膚筋炎に対する特異性を調べるため、他の自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス120例、全身性強皮症300例、シェーグレン症候群30例、関節リウマチ30例)を用い再度蛋白成分の免疫沈降法(Protein-IPP)を施行した。施行下結果自己抗体の同一性を調べるために一人を使い、免疫沈降法を用いたImmunodepletionを施行した。これらの自己免疫疾患にいて抗155/140kDa蛋白抗体は一例も見出されなかった。本自己抗体の同一性を再度確認するため、一人の患者血清を用いImmunodepletionした結果、他の自己抗体陽性例でもバンドの減少、および消失が認められ、同一抗原であることが確認できた。 抗原解析を行った。具体的には大量のK562培養細胞を1.0×10^9個を使い、患者血清1cc用い、プロテインセファロースA(ビーズ)に反応させ、elutionを行い、その後抗原をSDS-PAGEに流し、銀染色後に目的バンドを切り出し、MS解析を行った。MS解析上、150kDa付近の蛋白ではなにも抗原が得られなかった。後日、Targoffらが、抗原をTIF1-γであることを見出し、その後、Targoffに依頼し、ウェスタンブロットで確認したところ同一抗体であることが判明した。
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