2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヘッジホッグによるリンパ管新生を介した難治性皮膚潰瘍治療の基礎研究
Project/Area Number |
19790795
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
浅井 純 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (50438222)
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Keywords | 皮膚潰瘍 / ヘッジホッグ / リンパ管 / マクロファージ |
Research Abstract |
まず,皮膚創傷治癒過程におけるリンパ管新生へのマクロファージの関与を検討した。皮膚創傷治癒過程ではマクロファージがリンパ管の一部に分化し,創傷治癒促進に関与していることが明らかになった。また,糖尿病ではマクロファージの機能低下によりリンパ管新生が障害されており,糖尿病下での創傷治癒遅延の一因である可能性が示唆された。 さらに,マクロファージに対してソニックヘッジホッグによる刺激を加えたところ,マクロファージのリンパ管への分化が有意に促進された。また,糖尿病モデルマウスより採取したマクロファージに対してもソニックヘッジホッグ刺激により傷害されていたリンパ管への分化が促進され,野生型マウスより得たマクロファージと同等の機能にまで改善された。 以上のことより,糖尿病により創傷治癒は障害されるが,その原因の一つとしてマクロファージの機能不全からくるリンパ管新生の低下があげられ,さらには,ソニックヘッジホッグを用いることで糖尿病により障害された創傷治癒を促進させることが可能であると考えられた。
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Research Products
(5 results)