2008 Fiscal Year Annual Research Report
ループスエリテマトーデスにおける肥満細胞の多機能性の検討
Project/Area Number |
19790799
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
吉益 隆 Wakayama Medical University, 医学部, 博士研究員 (00364092)
|
Keywords | エリテマトーデス / 肥満細胞 / ヒスタミンレセプター / モデルマウス |
Research Abstract |
ループスエリテマトーデスの皮膚病変は、紅斑、紫斑、蕁麻疹様皮疹などと多彩である。ループスの皮膚病変に臨床的に及び組織学的に類似したモデルマウスを用いた研究を我々は行っている。ヒトループスのモデルマウスであるMRL/1prマウスの皮疹部に多くの肥満細胞が浸潤することが以前から知られているが、その意義は明らかでなかった。我々はヒスタミンを分解する酵素(Histamine-N-methyltransferase)がMRL/lprマウスの皮疹部で著明に低下していることを以前に報告した(TachibanaT et al ; Arch Dermatol Res 1985)。肥満細胞やヒスタミンレセプターがループスの皮疹の発症に関与していると考えた。我々は最近、免疫染色にて、MRL/lprマウスの皮疹部に浸潤する肥満細胞の多くにhistamine 2 receptor(H2R)が発現ておりTh2型の免疫反応との関連を明らかにした(Yoshimasu T et al ; The Open J Dermatol 2008)。さらに、MRL/1prマウスの皮疹は長波長紫外線(UVA1)により、肥満細胞の浸潤が減少し発症が抑制されることがわかった。我々はヒトループスの皮疹部においても免疫染色を行った。ヒトループスの皮疹部にもH2Rの発現を認めた。また、ヒトループスの皮疹部ではH4Rの発現も認め、ループスマウスモデルとヒトループスの皮疹部における相違点をも現在検討している。
|
Research Products
(2 results)