2007 Fiscal Year Annual Research Report
機能的MRIを用いた統合失調症の注意に関わるネットワークの障害に関する研究
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19790838
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
松田 哲也 Tamagawa University, 脳科学研究所, 助教 (30384720)
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Keywords | 統合失調症 / fMRI / 注意 |
Research Abstract |
統合失調症は外部や内部め環境の変化に伴って、神経ネットワークの脳部位間の結びつきを変化させる機能が障害され、構えを作り上げる際に必要とされるネットワーク結合強度の動的制御機構の異常があるのではないかと考えられる。そこで本研究では、機能的MR Iによる脳部位間効果(inter-regional effect)の解析を行い、多感覚情報(視聴覚情報)入力時における注意の配分と注意の切り替えによる脳部位間の結びつきの変化を健常者ならびに統合失調症患者で求め、その違いを調べることで統合失調症の構えの障害の詳細を「注意の分配」「注意の切り替え」というレベルで明らかにすることを目的としている。本年度は、視聴覚刺激を用いた注意の分配・切り替えに関与する脳部位の同定のためfMR I課題を作成した。作成後予備実験を行い、統合失調症患者が無理なく課題を行えるように、時間、難易度のチェックを行い、さらにきちんと賦活が得られるように課題の改変をおこなった。その課題を用い、健常対象者10名程度のデータを集めて、現在解析を行っている。また統合失調症患者については実験協力の説明をしてリクルートを開始し、実験スケジュールの調整を行った。解析手法についての検討も行い、脳の部位間のネットワーク解析の方法もあわせて検討し、健常者と統合失調症患者の比較に用いられるように準備は進んでいる。来年度は、健常者のデータの追加と、統合失調症患者のスキャンを開始し、比較検討を行う予定である。
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Research Products
(5 results)