2007 Fiscal Year Annual Research Report
双極性障害患者由来リンパ芽球におけるミトコンドリアプロテオーム解析
Project/Area Number |
19790845
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
数野 安亜 The Institute of Physical and Chemical Research, 精神疾患動態研究チーム, リサーチソシエイト (40360523)
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Keywords | 脳神経疾患 / プロテオーム / ミトコンドリア |
Research Abstract |
本年度は、主にミトコンドリアの単離とミトコンドリアタンパク質抽出の検討を行った。具体的には、以前に作製され凍結保存されていた双極性障害患者および正常被験者由来のリンパ芽球(理化学研究所・脳科学総合研究センターにおける倫理委員会承認のもと、双極性障害患者および正常被験者に口頭および書面にて研究の意義、方法を十分に説明し、同意を得た上で採取した末梢血からリンパ球を分離し、EBVを用いて芽球化した細胞)を起こしなおし、培養リンパ芽球からどの程度のミトコンドリアが単離できるか、またどのくらいのミトコンドリアタンパク質を抽出できるかを検討した。ミトコンドリアの分離は細胞を破砕し数回の遠心分離を用いることで大まかに分画することができるが、今回のように2次元電気泳動や質量分析を行う実験では高純度なミトコンドリアが必要である。そこで遠心分離と高感度密度勾配遠心法を用いることで、タンパク質の分解や変性を最小限におさえる単離方法を検討した。また、ミトコンドリア膜上にあるタンパク質も比較するため、膜を可溶化する条件検討も行った。今後はこれらのミトコンドリアタンパク質が他の分画由来のタンパク質を含んでいないかを確認するため、ミトコンドリアの分画の課程で分けられた核画分や細胞質画分や小胞体画分からタンパク質をそれぞれ抽出し、それぞれの分画に含まれるタンパク質に対する抗体を用いてウエスタンブロッティングを行い、他のタンパク質の混在がないかどうかの確認や2次元電気泳動や質量分析グレードのタンパク質のサンプル調整法を検討する予定である。
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Research Products
(4 results)